秋の奥愛宕・竜ヶ岳北尾根へ2010年11月06日

 
源頭から滝谷 (右に竜ヶ岳)
■目的地:竜の広場・愛宕山三角点(890.1m)  <山域:京都北山>
■日にち:2010年11月6日(土) 
■天気:晴れ
■同行者:単独
■コースタイム:
  神明峠Ca400m 発(10:40)~鉄塔#175(10:55)~鉄塔#174(11:10)~林道の首無地蔵(11:40)~竜ヶ岳分岐(12:05)~
  竜ヶ岳北尾根~竜の広場(12:30-12:40)~竜ヶ岳北尾根~愛宕山三角点(13:15-13:25)~917mP電波反射板(14:00-14:05)~
  林道の首無地蔵(14:50)~神明峠 着(15:50)

 黄葉が関西でも標高1000mあたりまで下りてきているようである。近場で1000m級と言えば、六甲と愛宕さん。
ちょっと早いかもしれないが、尾根がどんな感じか気になるところ。
 自宅はきれいな青空、この時期はいつものことだが亀岡盆地に入ると突然霧の中になる。
街路樹の紅葉がもやって見えて幻想的。広い田原の中にぽつんと鎮守の森が浮かぶ。
 
丹波霧
 R477は深い谷に迷い込んだような雰囲気。高度が上がると青空が広がって越畑。
樒原を過ぎた愛宕登山口の近くでは道路工事中。府道は細くなって植林の中をくねくねと続く。
 神明峠は何とか車2台が止められそうなカーブの近く。愛宕林道のゲートは閉まったまま。
支度をしている間にいくつも自転車が通る。ここも北摂と同じく多そうだ。
 
神明峠
 おばさん二人組のハイカーが府道を越畑方面へ歩いていかれた。少し後ろから歩くと、巡視道を示す火の用心が
尾根に向いているので、条件反射で当然のごとく入っていく。植林のくねくね仕事道を上ったら伐採地になって
鉄塔下に出る。南の眺めがよくて青空と相まって一息入れるのにちょうどいい。おにぎりひとつ。
南には水尾や保津峡の谷が逆光で黒く居座り、北にある愛宕の尾根はまだ上の方に見える。
 
巡視道から愛宕さん
 高圧線は尾根に沿って走っているので、その通り上ればよい。植林の中に入って急登を稼ぐと次の鉄塔は植林が迫り
さほどの展望ではない。再び植林に入り平坦道から登りを繰り返す。高圧線は西にそれていき、
三つ目の鉄塔は山道からかなり西側になる。さらに植林のうす暗い中を登ると愛宕神社につながる林道に飛び出る。
 
林道を行く
 愛宕山の南面が谷に落ちる。植林に挟まれて少し紅葉の斜面がパッチワークのようにへばりついている。
地蔵山への道標を横目にそのまま林道をたどると谷の両側に地蔵山と竜ヶ岳が見えた。微妙な色合い。
分岐の道標に10/22熊発見の張り紙がある。今年は里に下りる熊が多いがここでも現れたか。
 
北尾根に入る
 竜ヶ岳への尾根はハイカーがぐっと少なくなるので熊と聞けば緊張するルートではある。少し逡巡するが、
今日の目的は山頂手前のゆる谷の黄葉を見に行くことにある。熊鈴を盛大に鳴らし気配に気をつけながら歩くことにする。
前回の冬枯れ歩きとは気分が違う。(^^;
 前方から単独男性。静かに歩いてこられるので、鈴を鳴らすのが気恥ずかしい。
林の中は期待したほどの色づきではない。ゆったりした尾根道は足に心地いいので、ついついもう少し歩いてみようかと、
熊が気になりつつも前へと進んでいく。また単独とすれ違う。全く人には会わないと思っていたので、段々気が大きくなってきた。
ゆる谷にさしかかる度、少し入って景色を楽しむ。
 
竜の広場
 いよいよ山頂手前の大きなゆる谷についた。後で調べてみると、ここが熊が発見された竜の広場のようである。
谷の方へ少し下るとさらに空間が広がる。引き込まれそう。しかし、まだ青い葉が頭上を覆う。
しばし、景色と雰囲気に浸ってから来た道を戻る。往きとは違う角度でまだ青い木々の葉の彩りを楽しむ。
 
北尾根
 さて、何となく目的地がぼやけているので、ついでに愛宕山の三角点にも寄ってみる。
三角点への登りの手前の谷もなかなかいい感じ。薄いながらも踏み跡が谷に下りているのには惹かれるものがある。また今度。
昼下がりの静かな三角点でおにぎり二つ。今度は電波反射板のある917mPからの眺めを見てみたくなった。
来た道を戻って、大きな台杉の分岐から地蔵山のコースに入る。
 
反射板ピークへの道
 緩い谷が下りる尾根をうねうねと歩くが、アセビの木が多いのはやはり興ざめである。竜ヶ岳の尾根が覗く谷もある。
電波反射板に着いた。行く手には立ち木越に地蔵山がのっそりと聳える。来た方を振り返ると、トサカの愛宕山が錦繍の
尾根の上にのっかていた。冬枯れの上にのっていたのも良かったが、これもいい。次は新緑か (^^)
 
トサカを囲む森
 気になっていた目的は果たしたので、地蔵山はパスして来た道を戻る。竜ヶ岳が見える谷が去りがたく何枚も写真を撮ったが、
ほとんどピンぼけ。視力のせい?  アセビが多いというものの落ち葉の道は歩いて心地いい。ゆるいアップダウンを楽しみながら
分岐の台杉着。ここからは越畑方面へ向かう。谷道は荒れていて植林の中を巻く。
 
林道から地蔵山
 行きに使った林道に出ると眺めがいい。南にポンポン山方面まで見えているようだ。地蔵山が出て来るポイントで別れを惜しみ
首無地蔵から植林の多い下りに入る。鉄塔に近づいて展望の良い切り開き寄りを下りていく。水尾の里がみえる。愛宕山が
どんどんとのしかかるように大きく遠くなっていった。巡視道から外れて本来の参道を下りてみる。石がゴロゴロした道もしばらく
すると越畑方面からきた府道に出る。かなり歩いて神明峠に着いた。
 
水尾の里
 樒原の神社で西に傾いた日が銀杏を照らしていたのでひと休み。段々畑の畦もきれいに曲線を描いている。今は綺麗だけれど
冬や風の強い時は大変だろうなと思う。それにしても静かな里の秋、良く歩いた充足の一日です。
 
樒原






  竜ヶ岳について 
 
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2010.12.31. BY M.KANE

黄葉の岩峰・小金ヶ嶽2010年11月21日

 
小金ヶ嶽   (般若寺辺りから)
■目的地:小金ヶ嶽(725m)  <山域:丹波・篠山市>
■日にち:2010年11月21日(日)
■天気:晴れ
■同行者:嫁さん
■コースタイム:大たわ 発(10:50)~小金ヶ嶽山頂(12:00-12:35)~大たわ 着(13:50)

 あっという間にそこらじゅうが黄葉になってしまい、どこに行こうか迷ってしまうこの頃。
嫁さんが珍しく山に行くというので、お手軽なところにしようか。
多紀連山の黄葉は見ているようで見ていません。大たわから小金をゆっくり往復してみます。

 畑川と篠山川の合流地、般若寺辺りから三嶽と小金ヶ嶽が秋空の下に並んで見える。
畑の黒豆は茶色に枯れて収穫を待つ頃でしょうか。里で始まる収穫祭の脇を通って火打岩ヘ。
途中に大形バス1台。

 大たわ着10時半。10台ほど駐車。マイクロバスもありました。多そうです。
ここから見る三嶽の北面はほとんど葉が落ちて既に冬枯れの装い。まだ黄葉を腹一杯楽しんで
いないのに、早いものです。トイレを済ませて小金の方へ。ここの道標にも熊注意のプレートが
付け加えてあります。
 
登路から三嶽を振り返る
 植林の登りは思ったより急で体が暖かくなって来ます。支尾根の鞍部につくといよいよ落ち葉の道。
しかしまだ長い階段登り。上の方では青空とオレンジのもみじが誘います。明るい木漏れ日を抜けて
さらにひと登りで最初の岩に到着。いかつい肩の小金ヶ嶽がどっしりと居座っています。
 
畑川の谷に落ちる紅葉
 眺めを楽しむといよいよ鎖場の始まり。鎖場は苦手の嫁さん、苦戦していますが、天気と黄葉と
展望でなんとか帳消しにしてくれるかな。見晴らしのいい岩に乗っては、三嶽や丹波の黄葉山並を
堪能しつつ進んでいきます。以前は巻き道だったところが崩壊したのか、こんなに沢山あったかなと
鎖が増えているように感じました。久しぶりに手も足も使っての登りです。
南西の畑川の谷に落ちる紅葉も綺麗。
 
山頂からの東多紀
 山頂直下はおもしろいように高度が上がって眺めも広がります。直登はきつそうなので南へ林間を
トラバースぎみに登って山頂着。5人ほどですが、それぞれに眺めを楽しんでます。
南東から深山・半国・愛宕・地蔵、八ヶ尾や櫃ヶ岳が続く東多紀をはさんで、長老・弥仙山・大江山と
広がります。おにぎりと今日はカップ麺。そろそろ暖かいものがいいですね。
 
岩尾根と三嶽 (山頂直下から)
 帰りは鎖場を敬遠して鍔市ダムの方へや畑山の方へ下りようかともよぎったのですが、遠回りにも
なるので来た道を下ります。葉の落ちた木々の向こうに三嶽の大きな影はなかなか絵になります。
 
北の本郷方面

 
小金を振り返る
 心配した嫁さんの鎖場通過も無事クリア。植林前の階段上で最後のもみじを楽しんでいたら、30人位の
縦走パーティが上って来ました。黄葉の下でひとやすみ。待つ余裕のあるお手軽コースです。(^^;
それでも、充分に楽しめた秋晴れのいい山でした。
 
畑山西面


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2010.11.23. BY M.KANE

冬支度始まる 北摂・鉢伏山2010年11月28日

 
鉢伏山近くにて
■目的地:鉢伏山(604m) <山域:北摂・箕面市>
■2.5万図:広根
■日にち:2010年11月28日(日)
■天気:曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
  みのお記念の森 駐車場 発 [約480m](11:55)~自然研究路6号線(12:05-12:20)~鉢伏山(12:35-12:40)~
  止々呂美分岐から西の谷(12:50)~梅ヶ谷分岐(13:50)~鉢伏山(14:05)~長谷山(14:20-14:40)~
  みのお記念の森 駐車場 着(15:05)

 里に黄葉が降りてきた。もう稜線は葉が落ちているかもしれない。
六甲にしようか北山にするか、北摂なのか決まらない。北の方は天気が崩れそうなので、北山はドロップ。
六甲はまだ縦走モードの人が多そうだし駐車地も難しい。北摂も松茸山や猟期で面白いところはリスクあり。
う~ん、どこにするネン。とりあえず出ないともうお昼前。ラーメン屋で腹ごしらえしながら決めようかと自宅発。
 近くて雰囲気の良さそうな所といえば奥箕面の鉢伏山界隈。そうと決まったら、ラーメン屋は寄らずに
コンビニおにぎりを止々呂美で調達。風が強くて道路に落ち葉が舞う。高山へ上がる府道から見える向かいの
天台山南尾根の黄葉は落ちてきている。
 
止々呂美にて
 箕面方面は勝尾寺まで、滝へは不可との規制中。比較的車は少ない。自転車はよく見る。ダムの上に数台路駐。
みのお記念の森の駐車場は10台ほどで以外と多い。支度をしていたら公園の柵外をハイカーグループが過ぎていった。
 たまにはその道から入ってみようかなといったん、車道に出て、案内板や道標のあるハイク道へ入る。これが良くない。
ゴミの不法投棄や倒れた金網の柵など目を覆いたくなる光景。おまけに100mほどは舗装道路。
上りになって右手に禿げ山に建つみのお記念の森の展望台。以前は植林が伸びて見晴らしが危うかったがどうしたことか。

 結局、公園北側出口との合流地からが心地よく歩ける雰囲気になるのでした。
道標にはじめて歩く人のために大事にする旨かかれている。久しく自然研究路6号線を歩いていないので、
谷の様子を見に降りてみた。斜面にオレンジのもみじがきれい。既に葉が落ちて黄葉は少ない。
 
自然研究路6号線
 元の道にあえぎながら戻って、鉢伏山へ向かう。ササが多かった道脇はすっかり枯れてしまい、
落ち葉で覆われた雑木林の中はどこでも歩けるような状態。現に、いつもの踏み跡ができつつある。
 風が強いからなのか落ち葉もない裸地になった道が目立つ。二つの短い登りを越えると鉢伏山の鉄塔が見えてくる。
4、5人のグループと入れ違いに山頂へ向かってびっくり。以前はあんなに多い尽くしていたササが全くなくなっていた。
鉢伏山のピークは、ササのせいで最初の人はわかりにくい所なのが今は様相が変わってしまっている。
 
鉢伏山にて
 鉄塔下は展望ポイントだが、今日は霞んですっきりと見張るかせない。
山頂北の斜面もほとんど葉が落ちていた。ハイクコースに戻って北進。緩い谷の林は健在。ここにも葉を残したもみじが一本、
わずかに色を添えている。
 電波施設の先の鞍部で、西側に逸れて止々呂美から上がってくるルートに入ってみる。
落ち葉が降りつもった斜面がうねり、緩い鞍部を乗り越して現れる谷の先に紅い木が見える。近づいてみて感激、
全体に葉を残したもみじが満開。まるで、私が来るのを待っていてくれたかのように、この木だけが葉を残している。
しばし眺める。
 
鉢伏山近く
 さらに落ち葉の上を登って北の谷を眺めると、こちらには鮮やかな黄色のケヤキのような葉が輝く。近よって写真を撮る。
稜線は葉が落ちているが、谷の下の方はまだきれいな色がたくさん残っている。妙見山や明ヶ田尾山の影が、その色を
いっそう引き立てる。ウキウキしながらこのあたりを歩き回った。下草のない落ち葉だけの斜面である。
 
鉢伏山近くにて
 このまま尾根上に上がって北進し、私の緩い谷の元祖である梅ヶ谷源頭部に降りる。
先ほどのきれいな谷たちを見た後では、さすがに地味である。元祖の敬意を表してしばし眺める。今日は明ヶ田尾山はパス。
南へ谷を愛でながらハイク道に合流。つづら折れを登る。上の方で子供の泣き声。近づくとお母さんにあやされている。
歩き疲れて足が痛くなったか、なかなか歩き始める様子ではない。どうか、山嫌いにならないでほしいなと思う。
 
梅ヶ谷源頭部
 鉢伏山を過ぎて研究路分岐。ここまでで約二時間。ちょっと歩きが少ないかなと思い、長谷山の道標が出ているので寄ってみる。
植林の中の平坦な歩きが続き、山頂手前に少し雑木林が出てきて急坂をひと登り。南にも植林が続くうす暗いピーク。
以前登った東の斜面には「危険」という道標。確かに下部のザレた所の下りは滑落するかもしれない。
 静かなので、景色はないが無線を聴きながらラーメンタイム。胡椒の効いた豚骨味は腹の中から暖かくなる。
じっとしていると寒くなる季節になった。
 
長谷山
 南の尾根を歩いてみようかと思ったが、車道を登って戻らないといけないようなので、来た道を引き返す。
公園に入ると芝生広場でさっき泣いていた男の子を含む仲間が遊んでいた。機嫌が直ったようでなにより。
展望台下の禿げ山ピークで霞みが少し明けてきた六甲を眺めた。禿げ山は植林を伐採した後、オオクワガタの棲む林を
つくろうということで、近隣の小学生が幼木を植えているようだ。立派な雑木林になってくれることを願う。駐車場へ戻る時、
走って階段道を登る子供たちとすれ違った。元気をもらった。


  鉢伏山について 
 
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2010.12.04. BY M.KANE

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