渋いなぁ丹波・三峠山2013年03月17日



■目的地:三峠山(667.8m)  <山域:丹波・京都府京丹波町>
■2.5万図:兎原
■日にち:2013年3月17日(日)
■天気:晴れのち曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
   水呑本谷 水道施設分岐 発(11:40)~墓地脇の林道終点~水道施設立札(11:50)~
   556mP(12:30)~草尾峠(12:50)~林道~610mP(13:20)~三峠山(13:50)~林道~
   Ca575mP(14:20-14:30)~草尾峠の南東側尾根~水呑本谷 水道施設分岐 着(15:20)

 旧瑞穂町側の水呑本谷、どんな感じかなぁと林道を遡っていくと水道施設が右奥になる分岐についた。
たぬきさんのレポートでチェックしたポイントである。少し道幅が広くなっており時間もないのでここに車を置く
ことにする。
 2月に企てた時は水呑本谷を詰めて草尾峠に着き、尾根伝いで三峠山、谷を南下して福田に至る計画。
昨日は若丹尾根に行くつもりで地図の準備をしたが、今朝になるとぐずぐずしてしまい和知富士になり、
三峠山になった。改めて2.5万図をみると、水呑本谷の西の尾根が良さげだ。463.7mPから北へ尾根を上って
七谷峠がいいかなぁ、三峠山の西尾根上の610mPから南の尾根もいいなぁと欲が出る。


 植林に囲まれた水呑本谷の水道施設分岐を水道施設と反対の左側にとって歩くと
すぐに墓地脇の林道終点となった。この辺りは棚田の段々が残るが植林の中に埋もれつつある。
沢に沿う朽ちた倒木やぬかるみで歩きにくい古道を我慢して歩くと水道施設の立札。水源のため
立ち入り禁止とある。歩きに難渋していたのでちょうどいいやとばかりに沢を渡って西の尾根にとりつく。
340m等高線の一番北の所である。463.7mPはすでに南となってしまっているが、556mPへのルートがまだある。



 植林の急登を軍手をはめてえいえいと登っていく。植林が切れると明るい雑木林。しばらくは急登が続くが
地図の示すとおり、400m等高線辺りから快適な尾根道に変わっていく。低木が茂るもひと一人歩くに苦はない。


背後には草尾峠や三峠山西の尾根が青空の下。行く手の右には冬枯れの谷と556mPのとんがり。いい感じです。
556mPは山頂部のみ杉の木のような常緑樹があって、この姿が目に焼き付いていたことが後で功を奏する。


 暖かい日よりで南向きの斜面は枯れたササにダニが気になる。がんばって登れば556mPの南西肩にのる。
歩きやすい尾根を北東の草尾峠に向かう。ササあり岩ありの心地よい尾根が続きます。展望は立ち木越し。


少し若木が五月蠅くなる頃、峠に着く。ササの茂る朽ち果てた峠である。すぐ北側が林道。峠と林道の石碑が
それぞれ建っている。


 ちょっとヤブっぽい歩きだったので、しばらく林道を歩いてひと息つこう。北の鉢伏山の山並みを眺め、
崖の地層をながめながら歩くもやはり林道はおもしろみが少ない。



610mPの西で尾根に戻ると北は植林ながら南は雑木林。610mPから南の尾根を下る予定にしているので
下見もかねて尾根を辿ってみることにする。
 すぐに低木がうるさくなり、漕いで行くうちに610mPがどこか判然としなくなる。コンパスできちんと現在地を
確認すればよかったのだが、地図の地形のみで同定しようとずぼらをかましたのがいけなかった。
低木ヤブの中、細長いと思うピークに黄色のプラ杭があったのでここがピークかな、とすれば下る予定の尾根は、
あぁこちらかな、赤いプラ杭が植林尾根を下りている。いい加減に特定してしまう。
途中、野ウサギがガサゴソと跳んで行った。
 ここまでは大したヤブではなかったが、六甲の高速道路のようなお気楽縦走路に慣れている身には十分に
やぶである。ところが三峠山西の鞍部までの、たかが200m弱が地獄だった。


幼木保護のネットが現れ、倒木、低木、ササ、いばらと次々に行く手を阻む。植林の合間から山頂はすぐ前に
見えるが泣きそうになる。帰ろうかなぁ、いやぁ、ここまで来たしなぁ、と葛藤の漕ぎ。こういう時は一旦、植林に
下って迂回した方が得策かもしれないが、山頂が直近に顔を出しているので直線ルートしか頭に描けていない。
鞍部を過ぎて上り返してもネットが続いており、ヤブの少ないネットの向こう側(北側)には移れない。手には
知らないうちに二つ三つのひっかき傷。
 やっとヤブのない植林の中に入って杉の葉積もる尾根になる。歩きやすい。右下には林道と思われる明るさ、
気持ちも落ち着く。しかし上りはつま先上がり。周りの山から眺めた時にとんがりが目立つ山だから、あぁ今、
あのとんがりを登っているのかと踏みしめる。「質美財産区直営林」の立札のすぐ先が三角点である。何とも地味。
植林の中で展望なし。だけど山名板がいくつか目につく。こんなヤブを押して何が嬉しくて登るのか。
不思議なものである。たぶん私のルートとは違うんだろうなぁ。


 日陰に少し風もとおって肌寒いので、腹は減ったがもう少し落ち着けるところで摂ろうとすぐに下る。
登ってきた尾根で下りていくと誘われるように南へ向かいそうになる。2.5万図の破線道だろうが、
車を水呑本谷の入り口から半分以上遡った所に停めたのでこのルートは遠回りになる。
歩きやすそうな植林尾根にはひかれるがやめとこう。
 南から西へ方向転換し林道の方に下りて行くと、地図の林道よりも少し上に作業道ができていた。
林道に下り立つと広場があって暖かい。草が多くて腰を据える所がないからもう少し林道を戻って行こう。
期待した眺めはほとんどないがゆったり歩けるのは快適。当初予定した下山ポイントは610mPからの南尾根だが、
あのヤブに入りたくないのでパス。もともと駐車地に向かって下りる支尾根を見定めるのが難しいルートだった。
往きに林道から尾根に取り付いたのと同じ場所から、また尾根にのる。南から西側の雑木林はいいなぁと
思っていたので、ここから南西尾根を下りればピッタリ駐車地に着くことができる。しかし、この尾根も支尾根の
分岐を間違えそうなことが容易に考えられる。など思いながら、実はこの時すでに現在地を間違っているのでした。
610mPの西に三つ目の鞍部に居るのに、二つ目と早合点してしまっていた。


 南西は明るい林なので、ここで遅い昼食にする。カップ麺ができるまでの静けさ。その間地図を見て
歩く方向を見定める。冬枯れの背景に草尾峠の谷を挟んで西に556mPへの尾根が見える。見覚えのある
山頂のみの緑は目印に十分。往きに通っているので間違うことがない。
 さて下ろうか。尾根を下りていくとCa580mコブに着くはずなのに、まだない。変だなと思いつつさらに下りると
U字状の大きな植林谷が右手にあるし、556mPが進行方向に聳える。ここで下山ポイントを間違ったと気が付いた。


U字状植林谷は下草がなく歩きやすそうなので惹かれるものの、その先に着く水呑本谷はあの倒木じめじめ道かと
思うと安易に下りたくない。谷を巻いて本来予定していた尾根にのろうとトラバース。鹿道がかすかに続いているので
歩けるものの急斜面である。滑らないように足下を気にしながら時々木に掴まりながら巻いていく。
鹿の声がピーっと谷に響く。


 500m等高線に向かって下りているような感じ。この辺でどうだと決めた支尾根を下りていく。
低木ばかり茂っている。下草はないがちょっとうるさい。時に顔出す556mPの形が少し変わってきた。
やがて長い舌のような細い尾根が続くは400m等高線。予定した通りの尾根である。
ん? と、気配を感じるとすぐ前に金色の毛をしたイタチのようなものがうずくまっていた。
今日は熊鈴を鳴らしていなかったので、獣によく会う。様子をうかがいながら逃げていく。
 傾斜が急になってくると赤い表示灯のようなものが二つほど取り付けてある木に会う。ネットが現れ、眼下に
Y字の林道分岐と白い愛車の影。予定はしたもののこんなにピッタリと下りることができると満足、満足。


ほっとして足を滑らしそうなので気を抜かずに下降地を選んで林道着。ふぅ~。静寂にせせらぎ。
いつの間にか青空はなくなり高曇り。ダニが付いていないかよくはたいてから靴を履きかえる。
 車で水呑本谷の入り口から松尾谷、西田とまわってみると静かな山間の風景が残る。ヤブだったことに懲りずに
また歩いてみようかなという気になります。R173沿いは丹波自動車道の工事。この静かな風景も少しずつ変わって
いくんだ。福田で北を見ると三峠山が谷の奥に聳えていました。


 

北摂・大峰山...さくらつつじ下見2013年03月31日



■目的地:大峰山(552.4m) <山域:北摂 宝塚市>
■日にち:2013年3月31日(日)
■天気:曇り時々薄日
■同行者:単独
■コースタイム:
  JR武田尾駅前 発(12:10)~廃線跡~どんぐりの道~城ヶ丘広場(12:55)~赤松道~
  あかまつ展望所(13:15-13:25)~安倉山Ca460m(13:40)~X字辻(13:45-13:57)~
  桜の峠(14:08)~大峰山山頂(14:20-14:25)~さくらの道~JR武田尾駅前 着(15:40)

 先週と同じくあまり良くない予報の日曜日、7時頃にひと雨過ぎてあとは曇り。昼前からは薄陽も射す。
猪名川から切畑への新名神工事は着々と進んでいるようだ。
 武田尾に着くと変化がいろいろある。ひとつ、僧川の両岸の家が一軒ずつなくなっていた。
なかなか風情のあるお宅だったので残念でした。そしてふたつ、馳渡山の登り口で堰堤工事中。
あの手押しポンプは無くなったのかと思ったらちゃんと工事塀の裏に里道として残っていました。


 天気予報も良くなかったし、山桜にはまだ早いので廃線跡はぼちぼちの人出。静かでちょうどいい。
さて、今日はどう登ろう。桜の園入り口からエントランス広場に入ると、真新しい堰堤が谷にそびえ立っていました。
山桜はまだまだ咲いてません。亦楽山荘への谷道は通行止めのままです。


 もみじの道からどんぐりの道、少し急な登りになって城ヶ丘広場へと歩く。先客一名。
さらに赤松道を登ってあかまつ展望所、かなり急で登り応えがありました。
北西を望むと大岩ヶ岳手前に広がる玉瀬丘陵にパラパラパラとタムシバの白が散りばめてあります。
歩く道脇にはミツバツツジがひと株ふた株咲き、展望所から南西には松林の上に六甲が薄黒い影を横たえています。


 キブシ咲く雑木林を登っていくと滝見の道分岐、大峰山を指す小さな指標に従いさらに登る。
イノシシの掘り返しが延々と続く。安倉山の大きな札が三つも掛けてあるポイントを過ぎまた安倉山の札、
そしてまた三つ目。五つ目がX字辻になっている。谷に降りる方が正解みたいだが、まっすぐの方向を偵察してみた。
北側に砂露地、だんだん踏み跡が怪しくなってくる。北を見ると大峰山山頂が西に過ぎてしまう。やっぱり違うわと
元に戻ってX字辻。ここから北に少し下るといい感じの鞍部への道となる。なかなかいい雰囲気、
振り返ると谷にタムシバの白。



 大峰山頂へ登り返す桜の峠はかつて大きな山桜があったのでそう呼んだが、無惨に立ち枯れた幹が残っていました。
時が過ぎんだなと実感する。覚悟した登りで高度を稼ぎ尾根に乗ると程なく三角点のある山頂。誰もいない。
山名板はひとつ、素朴な雰囲気が戻ってきたようです。
 おにぎりとお茶でひと息ついて桜の園へ下る。六甲を望む岩を過ぎるとミツバツツジがぽつぽつ咲いてくる。
林間広場を過ぎて桜の園へ下りる道にはオオシマザクラが少し咲いています。



 東屋からさくらの道、深緑の葉に赤いヤブツバキ、もみじの若葉、スミレ、まだ咲いていない山桜。
エントランス広場で、「この上に桜ありますか?」と家族連れの若いお父さんに聞かれ、
「少し上になるけど、あと一二週間先だと思いますよ」と応えた。


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