始まりの百丈岩2011年01月03日


     北側のテラスから望む    
■目的地:百丈岩(292.2m) <山域:北摂 神戸市北区>
■2.5万図:武田尾・三田
■日にち:2011年1月3日(月)
■天気:晴れ後曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
  道場船坂川の橋 発(12:40)~平田配水場北Ca250m(13:00)~鉄塔#169(13:15)~鉄塔#170(13:30)~
  船坂川渡渉~162m地点取りつき(13:45)~砂尾根(14:05)~百丈岩(14:25-14:45)~静ヶ池(15:10)~
  C地点(15:25)~百丈岩登山口~道場船坂川の橋 着(15:50)

 年末に雪が来てゴミ処理場への道も凍結しかけていた。明けて正月、寒さは残るが雪は降らなかった。
百丈岩は嫁さんと1年程前に散歩で来たことはあるが、山道から歩いてみたいなと思っていた。
神鉄二郎駅からのハイキングコースや鎌倉峡と合わせて良く歩かれているが、私は初めて。

 平田配水場辺りから百丈岩が見えるというのでまずはそちらから偵察。日陰で苔むした長い階段を上ると
広い未舗装の車道に出た。静かで落ち葉が積もり足慣らしによい。南西へ進むと左(東)のササヤブ切り開きに
火の用心標識があった。高圧線の鉄塔巡視路があるようだ。さらに南下するとまた長い階段。こちらはまだ
雪が残っている。滑らないように気をつけて上る。
 
雪の階段上から北東望  不動岩の奥が大岩ヶ岳
 上ると見晴らしが良くなり、不動岩や大岩ヶ岳が見える。舗装道をさらに南下すると住宅地の裏に出る。
平田配水場までは行かんでもいいだろうとここで引き返し。鉄塔下の眺めを期待して戻る。
雪の階段上から直ぐ北にあるのが鉄塔#169。尾根の上に建つが、低木が茂って周りが見えにくい。
少しだけ切り開きがあって辛うじて百丈岩の全貌を見ることが出来た。この辺りの木々にはたくさんのリボンが
結びつけられている。その訳は後で判明する。

 雪の階段を下りて巡視道をのぞいてみた。ササヤブの向こうには落ち葉敷きつめられた心地よさげの
道が続いている。引き込まれるように入っていく。手摺りのついた下り鉄橋で小谷を渡り、登り返すと
鉄塔#170、ここもあまり展望はない。さらに巡視道は西に続いているので辿ってみた。
 
鉄塔#170
 しばらくすると低木が薄くなっり、百丈岩が見えるポイントがある。岩が風化した道を過ぎて北側の谷へ
巻きながら下りていき船坂川に出た。高さは1mそこそこの堰堤の上を歩けば対岸へ渡れる。
河原を歩いてススキの原の中に踏み跡を見つけて枯れ草の中から舗装道に出た。第二名神が通りますの
楕円標識が見える。標高162m地点付近。
 
船坂川渡渉地付近から上流
 百丈岩へはこの舗装道でも行くことは出来るが、地図の破線が162m地点から尾根伝いについているので
ここを辿ってみることにした。よく見ると踏み跡がある。少し入っていくとここもリボンやプラ杭などが多い。
第二名神のルートになっているためだろうか。若干、ヤブっぽいが山道はなんとか判る。低木や笹の中から
砂地に出た。登る途中もリボンなどがあちこちにあって工事関係の立入が多いようだ。
 
リボンの山道
 しばらくすると高さ50cm弱の砂地の段差が10m程続く特徴的な所を過ぎ、湿地状の所を抜けると
前方に砂露地が出てくる。山道は砂露地に上らず右手を巻いているが、青空に惹かれて登ってしまう。
これが何と気持ちのいい展望地であった。想定外の展望に気をよくしてしまう。すぐ北の鏑射山から左に
千丈寺山、虚空蔵山をはじめ三田北部の山並みが広がる。そして西には先ほど歩いてきた高圧線の
丘陵。低い松の木の砂庭園である。
 
砂露地から西
 しばらく眺めを楽しんで、尾根を登っていく。ロープのある短い登りを過ぎると砂の丘から眼前に百丈岩が
聳える。間近で見ると圧巻である。このめくるめく景色を堪能しつつ砂の溝を登って百丈岩の根元に到着。
誰もいない。尖って起立する岩の手前までがやっと。北の眺めがいい。遅い昼食とする。
丹波のとんがり山や西光寺山も判る。南西の雑木の深い船坂川の谷間から白い雪を残す逢ヶ山が見える。
 
百丈岩から南西望
 眺めを楽しんだ後は、三角点を通って静ヶ池へ向かう。三角点手前の岩にクライマーのリュックがひとつ。
こちら側のルートの方が人が多いのか、雪が解けてぬかるんでいる。砂露地をいくつか過ぎて少し下りると
「登山者のみなさまへ  ここはD地点」という地図つきの看板と賑やかな道標のある分岐がある。
看板には新名神の工事のため道場方面へ下山するルートを迂回するよう案内されている。
2m毎の等高線が描かれたその地図は、10m毎の2.5万図よりもリアルな地形が判り見入ってしまう。
そして新名神のルートは先ほど歩いた高圧線のほぼ真下辺りを通るように描いてある。
 
D'地点の案内板
 そのD地点をそのまま東進してゆるい小さな峠を過ぎると直ぐにD'地点、さらに進んで水平でいい感じの
雑木林の中をルンルンと歩けば、薄暗い林になり静ヶ池の南端に出る。水面にはまだ氷が残っていた。
谷に囲まれた文字通りの静かな所である。
 
静ヶ池
 15時を過ぎているのでこれ以上の深入りはまたの機会として、来た道を引き返す。D'地点で北の谷道に逸れる。
雪で濡れた葉っぱの敷きつめられた山道が谷を下りる。C地点看板には緑のフェンスがあった。
今日は看板の通行可能な青線ルートを歩くが、途中で引き返せば工事休みの日は細い赤線も可能のようだ。
あくまでも自己責任で。

 薄暗い植林の谷から明るい尾根道に上がるとC'地点である。看板の地図はご丁寧に道の方向に合わせて
回転して記載してあり、常に上が北に慣れている身には戸惑う所もある。快適な尾根の中腹のについた道を
歩いて行く。西に見晴らしが出来ると、行きに登った砂露地が見えた。
 
帰りの優しい道
 G地点は道なりに北上して高度を下げ雑木林が竹林に変わると民家の裏となり、里の舗装道路に出る。
同じような看板で百丈岩登山口とある。駐車地までの数百mをゆるりと歩く。いろんな展望や、心地よい山道、
静かな池など想像以上に変化のある楽しいエリアでした。

 そして、帰宅後にネットで確認すると新名神のルートはこの日歩いた高圧線のほぼ真下辺りを通り、
川下川ダムの北東にサービスエリアが予定されているようだ。
もう数年後には静かな山道の姿が変わってしまうだろう。静かに歩ける今のうちに歩いておこうという気になり、
この後、武庫川周辺への里山通いが始まったのでした。
 

  百丈岩について 
 
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2011.1.29. BY M.KANE

冬枯れ馳渡山からホウケントウ2011年01月09日

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     点名・武田尾 付近から南望
■目的地:馳渡山(289.4m)・点名 武田尾(242.5m)・ホウケントウ(346.7m) <山域:北摂・兵庫県宝塚市>
■2.5万図:武田尾
■日にち:2011年1月9日(日)
■天気:晴れ時々曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
  武田尾登山口 発 [120m](12:10)~尾根(12:30)~南望の露地(12:50-13:12)~馳渡山(13:20-13:40)~
  Y字分岐(13:43)~西望砂露地(13:45)~東望砂露地・公団基準点「神8-3」(14:05)~点名武田尾(14:15)~
  五辻(14:30)~沢分岐(14:45)~ホウケントウ・鉄塔#184(15:05)~鉄塔#185(15:15)~玉瀬辻バス停(15:30)~
  出合橋バス停(16:00)~武田尾 着(16:20)

 先週の百丈岩から帰って、NEXCO西日本のHPを見た。
新名神の予定ルートに宝塚SAがあり、それが川下川ダムのすぐ東の丘陵地に設けられるようである。
馳渡山の直ぐ北になる。新名神ができても、この辺りの山は歩けるかもしれないが、今のようなひっそりとした
静けさはないだろう。そう思うと今のうちに歩いておこうという気になった。
慶佐次氏の「北摂の山 (西部編)」、やまぼうしさんのHPとさとゆきさんのHPを参考にさせて頂きました。m(_ _)m
 
県道の新名神工事
 冬は朝が寒いし道路凍結も避けたいから、ついつい出るのが遅くなる。今日も昼前発。
県道・猪名川切畑線もずいぶんと工事が進んできている。平日は発破もあるようなので通行止めだそうだ。
馳渡山は14年振りになる。武田尾は毎年来ているので、古井戸の取り付きはいつも見ていた。その見慣れた
山道を斜めに登ると直ぐに竹藪の中。あぁ、そうだったかなぁと今更ながら思い出す。竹はすぐになくなり、
割と手入れされた植林の中をつづら折れに登ると、冬枯れ雑木に変わり青空が広がっていく。

 尾根筋につくと山道は西に向くが、前々から気になっていた露岩を探しに行く。廃線跡から東面上部に岩が
見えていたのである。小さな尾根の東側は踏み跡があるが、落ち込む手前でなくなっていた。小さな岩はあるが、
下から見たものとは少し違う。しばらく辺りを探すが不明。後で眺め直すともう少し北寄りだったようだ。
 
馳渡山東面からの大峰山
 正規の山道に戻って少し上り、シダのヤブを抜けると南斜面に見晴らしの良い露地が現れた。以前もここで
くつろいだ。今日も昼食にする。大峰山や武庫川対岸の尾根が迫る。冬枯れの枝先が光るいい景色である。
 さらに西進してコケむした倒木の林の先に三角点がある。展望もないただそれだけのピークである。
西から上るルートもあるようなのでその踏み跡をたどってみる。テープがある。下りかけたところでとどまる。
共同受信アンテナがある。立木が多いが、枝の間から武庫川渓谷の景色。北の方は丘陵の中にブルーシートが
場違いのように敷いてある工事現場が見えた。

 少し南よりに雑木林の中を闊歩して戻る。ゆる谷状の林があり、満足。少し低木がうるさい中を見当つけて
東進すると三角点の東寄りの山道に飛び出た。
昼食をとった南望露地の直ぐ西に、北への分岐を見つけておいたのでそこを北進する。小さな道標が馳渡山を
指していて良く登られるようになってきたことを物語る。
 
西望砂露地から
 若い林の小さな鞍部を上り返すとこじんまりした砂露地に出る。立木少なく西側がよく見渡すことができる。
山腹には工事中の切り通しが痛々しい。あと数年でコンクリートの道が出来て車が行き交うことだろう。

 細いがよく踏まれた道を北上。ほとんどが低木の林間道だが、尾根が下ると水はけの悪いところもある。
前回は子供連れだったので大岩稲荷の方へ下りたが、今日はあと二つ三角点を見て回ろうと思う。
 西望砂露地から10分ほど歩いた所でY字の分かれがあった。左(西)の方は赤布が括り付けてあり、
少しヤブっぽいが踏み跡明瞭。こちらが点名・武田尾方向であろう。
 
Y字の分かれ
 小さな砂斜面を上りシダを抜けて次の砂露地で新名神の工事用道路のそばに飛び出た。切り通しができている。
今までのヤブっぽい道との変化に呆気にとられる。南東には大峰山がポッコリと見えてのどかな場所である。
まだ新しい道路公団の基準点「神8-3」が埋めてある。
 
東望砂露地から
 点名・武田尾はその砂露地から道路を北に行った切り通しの脇(東)にあるようだ。ブルーシートやユンボの横を通って
小さな鞍部を過ぎコンクリートで整地された斜面を登り返す。悲しいかな、南の展望は良い。六甲が見える。
点名・武田尾の三角点は低木に囲まれて、なんとか開発の景色から逃れたところにあった。
道は北に続いている。薄暗い林の中を進むと小さなな峠状の五叉路に出た。自然に還ろうとしている山道もある。
右の東に下ると大岩稲荷方面、西は工事道路に近い。既に西日の色。

 北に採って緩く登ると南東が開けて大峰山が見えた。
砂のえぐれた道をしばらく登ったあとは、何でこんな所にというほどの快適落ち葉道が谷の上に沿って続く。
陽が射して気持ちいい。
 
谷沿いの落ち葉道

 日陰になって倒木がぽつりぽつりと現れ、植林が出てきたところで谷は湿地状になり、
Y字分岐のようだが明瞭な踏み跡は西に逸れている。地図の波線道はそのまま谷を遡るが、
倒木が多く歩きにくそうなので、はっきりした西の方にする。
小さな尾根の背につくとさらに北の尾根に道が分かれるのでそちらへ向かう。ここも落ち葉のいい道だ。
道脇に直径50cmほどの穴がポツンポツンと口を開けている。

 車が通れそうな程の比較的広い東西の道に出たが、ホウケントウはさらに北である。
取り付きがないか付近を探すがそれらしい道も踏み跡も見あたらない。低木の薄いところをねらって直登する。
はじめは登りやすかったが、だんだんとヤブがうるさくなり、3分もすると小尾根に乗った。
かすかな踏み跡をたどって登るとピークの少し西に鉄塔の足が見えてきて三角点に到着。見晴らしのない地味な山である。
 
ホウケントウ
 東に「火の用心」巡視道があるので玉瀬の里に下っていく。程なく林道に出た。さらに東へ少し登って鉄塔#185の
下に平行して南北の林道がある。北に降りていくと道は明瞭。車道が南東に90度曲がる十字路は、道なりに北東へ。
狭くなって竹林を抜けたところで畑の上に出る。電柵をまたいであぜ道を歩けば玉瀬のバス停。
電柵をまたいでいた時にバスが出ていた。次は30分後の16時2分。武田尾まで車道を歩くことにした。

 古宝山への取り付きかもしれない林道を下見したり、破線道の取り付きを探したり、出合橋辺りの静かな沢音を
聞きながらテクテク歩いていたら、後からバスが追い抜いていった。武田尾はもう直ぐそこである。
 
出合橋の南にて (赤白は新名神通過予定標識)



  馳渡山について 
 
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2011.2.12. BY M.KANE

巡視道をめぐって小雪の古宝山2011年01月10日

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     古宝山西の祠から南望    
■目的地:古宝山(459.4m)  <山域:北摂・兵庫県宝塚市>
■2.5万図:武田尾
■日にち:2011年1月10日(月)
■天気:曇り時々雪
■同行者:単独
■コースタイム: 玉瀬249m標高点 発(11:00)~NHK巡視道~鉄塔#187・Ca305m(11:15)~NHK巡視道~
          NHKアンテナ(11:35)~鉄塔#188・Ca350m(11:40)~関電巡視道~鉄塔#189・Ca405m(12:05-12:30)~
          鉄塔#190・Ca415m(12:40)~鉄塔#191・Ca380m(12:43)~鉄塔#190~山頂(13:10)~
          西の祠Ca355m(13:30-13:45)~玉瀬249m標点 着(14:00)

 寒い日が続いている。昨日に引き続いて玉瀬界隈、宝塚市北部です。
昨日は武田尾の馳渡山~点名・武田尾~ホウケントウ。今日はその東の古宝山とその南の鉄塔めぐりです。
 なぜここかというと、もうそろそろ画像のような景色も見られなくなりそうだからです。新名神の工事のために。
さとゆきさんのHPで昨年6月に川下川ダム湖東岸で工事用道路の林道工事か始まっているという情報がありました。
昨日歩いてみると状況はさらに進んで、点名・武田尾242.5mの直ぐ西が切り通しになっていました。
僧川や県道猪名川切畑線でも伐採や発破での工事が進んでいます。

 工事で進入禁止になる前にと、二日も通ってしまいました。この景色が無くなると思うと惜しいものです。
画像中央の鉄塔横辺りにサービスエリアが出来るのではないかと思います。(奥が六甲)
今思うとこんなに広いエリアで植林がないというのは貴重やなと思います。あとの祭りですが。(^^;;
ただ、生えてる木は幼木が多いので、丸坊主だった時があったのかも知れません。
 
県道から入った林道 (鉄塔は#187)
 2.5万図の玉瀬249m標高点は、宝塚市北部を南北に通る県道33号線の玉瀬付近でかすかな峠となる所です。
道の東路側が少し広くなっているので駐めさせて頂きます。道の西側にはかわいらしい祠がありました。
あとで訪れる古宝山山頂の祠や山頂西のコブの祠といい地の方々が守り続けておられるところが伝わってきます。
そんな県道の峠をわずかに南に下ると東に落ち葉が覆う地道が山へ入る。「火の用心 NHK」の札、昨日下見した道です。
「車の通行禁止」の立て札が枯れ草に半分隠れていた。コンクリの小さな橋を渡り、道なりに東へ進む。

 程なく右手に巡視道を示す「火の用心」の立札が出てくる。林道は東に続くが、今日のテーマのひとつは鉄塔めぐりなので
足慣らしに寄ってみる。広い谷道は徐々に狭くなり、小さな峠では「火の用心」立札がなければ素通りする所である。
その小さな峠から西のコブCa305mへ登る。シダのはみ出す急坂を上るとピンクのリボンが出てきて鉄塔#187につく。
展望は今ひとつながら、昨日登ったホウケントウに続く高圧線が眺められた。
 
Ca320mの鞍部 
 来た道を引き返して林道に戻り、細くなっていく道を詰めていくと鞍部にのった。標高320mの等高線辺り。山道は南北に
分かれている。「火の用心」の赤い立札と白いNHKの札が立つ賑やかな所だ。南のCa365mコブに登る。NHKの特徴ある
輪っかの並んだヘリカルアンテナ12基が鳥脇山の方を向いていた。コブを越えて鉄塔#188へ少し下りると、南の眺めがいい。
武田尾の谷や馳渡山を中心に検見山から生野丘陵、畑山、六甲と続く。雪が舞ってきた。馳渡山からホウケントウへの
丘陵は緩やかな雑木に覆われているが、ここにサービスエリアが出来るのかと思うと残念である。
 
NHK中継アンテナ 
 しばし眺めて鞍部に戻り、そのまま道なりに東へ向かう。緩い谷を巻く道は、次第に雑木の谷の斜面を登るようになるが、
踏み跡が不鮮明な所もある。100m程の標高を稼ぐので汗が出てくる。巡視道のプラ階段が出てきてぜいぜいと登ると
落ち葉に覆われた明るい鞍部に辿り着く。Ca405m。お決まりの「火の用心」札が有るのは心強い。鉄塔#189はここから
林の落ち葉道を少し南に登って下りた所。ここが本日最高の鉄塔の展望地でした。また雪が来ています。風も少しあるので、
Ca410mコブの林で昼食とします。ラーメンが出来る間に鉄塔に下りて眺めの様子を見て雪が過ぎるのを待ちます。
無線を付けても今ひとつ入感がありません。今日は雪の所が多いのでしょう。
 
鉄塔#189から南望 
 先ほど登った鉄塔#188が西に小さく見えて武庫川の谷の手前の丘陵に切り通しの土色が垣間見えます。あと何年かすれば
ここにずどーんとコンクリートの道が出来るのでしょう。移動には至極便利ですが、この静けさがなくなるのはかえすがえす、
残念です。せめて今のうちに歩いておこうという気持ちが再び湧き上がってきます。

 感傷に浸っても工事は進むので、次の鉄塔に行って見ましょう。心地よい落ち葉で覆われた山道はCa405mの明るい鞍部を
通り過ぎて少し登りとなり、またプラ階段が出てきて尾根筋に出ると古宝山山頂への道と東の鉄塔#190の道に合流くます。
古宝山山頂への道の方が踏まれ方が少ないように見えるのは面白い。ここから鉄塔#190までは短いながらもこの山一番の
快適な素晴らしい尾根道です。落ち葉が多く露岩もあり、また歩きたいなと思う道でした。
 
尾根道 
 1997年に古宝山を初めて歩いた時は、鉄塔下から五月山連山の展望が楽しめた。今回もどうかなと、少し標高は下るが
次の鉄塔#191まで行ってみた。雰囲気はかすかに残るが木が伸びてしまい背伸びをしてわずかに望める状態になっていた。
もとの道を登り返して、ルンルンの落ち葉尾根道を再び歩き鉄塔#189へ下る道と分かれて山頂に向かう。
巡視道よりも踏まれ方が薄くなり、細い立木が道を狭くしています。倒木も多くなり、三角点の横に小さな祠があります。
 
山頂の祠 
 祠をのぞくと立派な木彫りの像が祀られていました。中国の黄帝かも知れないという気品ある姿です。山頂はこの祠以外に
特に見所はありませんので、写真を撮ると直ぐに西の急坂を下っていきます。こちらは良く踏まれた素朴な山道です。
Ca405コブの手前の鞍部に南の谷へ分岐がありましたがそのまま真っ直ぐ西進、コブを越えて高度を下げると露岩を登り
神社の裏にある展望岩に出ました。Ca355m。何と素晴らしい眺め。本日一番の眺めではないかと思います。南の鉄塔#187や
馳渡山から北の丘陵地、六甲の白い北面。植林が少なくうねうねと低いながらも山並みが続いて深い山奥の中に
とり置かれたような錯覚になる景色。しつこいですが、この景色の真ん中に白い道路がズドンと走るのでしょう。うーん。
 
Ca355m展望岩から山頂を見る 
 神社の前に回って朱い鳥居を潜り、岩の多い道を下りていくと、道脇はシダが多くなります。どんどん高度を下げて玉瀬の
里に下りるつもりでいくつかの分岐を選びながら下りましたら、南に振れてしまったようです。ため池の横を抜け
朝に登った林道に合流。行きがけにどこへ行く道かなとのぞきかけた道から下りてきたことになりました。
車に着くと、十数名のハイカーが武田尾方面へ歩いていきました。

 山頂は地味過ぎるほど地味でも、いろいろと枝道があるのでまだまだ面白い道や落葉の道があるかも知れません。
ちょこんとした里山ながら、楽しみ甲斐のある山です。小雪の中をおして歩いた価値がありました。

  古宝山について 
 
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2011.4.16. BY M.KANE

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